Who is KAZU?

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ボイススタイリスト 。通称・うごき先生&ムッシュ倉持。アレクサンダーテクニーク教師。俳優として美輪明宏演出舞台に18年レギュラー出演。日本アレクサンダーテクニーク協会会員。ボディシンキング&シンキングボディ認定講師。中高国語教師資格所持。早稲田大学文学部日本文学科卒業。妻、長男と埼玉県越谷市在住。身長180cm、体重83kg。趣味は日本舞踊、太極拳、ジャグリング

2011年8月31日水曜日

アトリエSYMBION月曜日クラスのご案内

いつもアトリエSYMBIONをご利用頂き有難う御座います。
以下に記した問題は私が役者として実際に問題意識を持ち、私なりに探究してきた(現在もしている)ことです。もしかしたら皆さんも同じような悩みをお持ちではないですか?探究は今も続きますが、現時点で私が教えることができる幾らかのアイデア(考え方)とテクニック(術)があります。このレッスンが参加される皆さんの助けとなるよう進化していくことを望みます。

<初級者>
演技になると声が上手く出せない(声を嗄す、不自然な声になる)
相手をとる、見るということがどう云うことか分からない
演じる時に起こるからだの癖がある(気をつけていても出てしまう)
一人ならできることが人前だと緊張してできなくなる
演出につけられた動きでやりづらい(できない)ところがある
稽古してる台詞でどうしてもスムーズに言えないないところがある

<中級者>
相手役を使えずにいつも自分一人で演じてしまう
気持ちの準備ができるまでなかなか演技を始められない
いつも同じような注意・ダメだしを受けてしまう
しばしば無意識に余計な芝居をしてしまう
相手が誰でも自分がブレない演技がしたい
どうしても演出に縛られながら演じている感じがする
役づくりやアクションのプラン、設定したこと等が逆に演技を不自由にする

<上級者>
演技に入るための準備の時間を減らしたい
もっと演技の「質」を高めたい
シーンにおける一つ一つのアクションの精度を高めたい
自分の演技がワンパターンな(役者として停滞してる)気がする
方法論は学んだが実際には使いこなせず、結局行き当たりばったりで演じてる
これまで自己流で演ってきたが自分の演技が良い方向へ向かっているか不安だ
経験を積んできたことで、却って自分の出来ないことに目を向けづらい

 現在の月曜クラスは、役者の楽器の演奏法(自分自身の操作法)をテーマに展開しています。特に演技中における(演技する直前の)役者のこころとからだに焦点を当ててレッスンします。演技基礎訓練、外的アプローチ、台本解釈や内面的役づくり、シーンスタディ等とは一線を画しますが、実際に演じるその時に持ち込める〈実践的な術〉としての効果を期待します。
 前半は参加者の皆さんが自ら持ち込んだ問いや課題を基に展開します。題材は、準備体操や踊りなどのからだの動きに関すること、台詞・歌・朗読などの声に関することを始めとして、シーンやモノローグ、役づくりの為にしているアクティビティー、オーディション対策、思考整理のためのコーチングなど、演技に関することなら何でもどうぞ。
後半は簡単な戯曲を演ります。主にからだ、呼吸、思考など役を演じる際の自分の使い方をテーマにします。あらゆる役に応用可能な基本的立ち居振る舞い、自分と共演者との間合いや空間の捉え方、演出家の言葉を自らの行動に翻訳するプロセス、ある程度こなせる人には、眼の使い方・体捌き・台詞術・感情の扱い方(感情が高まってきた時の自分の奏法)なども丁寧に指導していきます。写実的、古典的、喜劇的、ショー的問わず、俳優として繊細かつ大胆な思考と動きの獲得を目指します。
いずれの場合も観念や理論や議論ではなく、実際に演じる…身をもって取り組むことを大切にしていきたいと思います。
現在は月曜日クラスも水曜日金曜日クラスと同じように各々の技量による振り分けはありません。ご自分の演技に問題意識を持っている方ならどなたでも大歓迎です!皆さまのご参加をお待ちしています。
 
2011アトリエSYMBION月曜クラス 倉持一裕

2011年8月24日水曜日

ペテン師

「オレは役者だからね
言っちまえば大嘘ついて人を騙すのが仕事だからね」

そんなことを時おり気楽に言い放つ自分がいる

若い頃、自分に正直でいると生き辛くて生き辛くて
何にもうまくいかなくなってた時

ああオレは役者なんだから何もかんも心底から演じちまえばイイんだ
鬼だって悪魔だってそう言うことだろう
そんな生き方だってかっこイイじゃねえか

そう思って技を磨いて演じ始めたら
いろんなことがすごく上手くいき出した

自分のエネルギーが淀みなく流れ出し
それまで良くあったブスブスと糞詰まったようなオレはいなくなった

きっと人の中を生きるってこう言うことなのかななんて思った
そうやって磨いた技やアイデアを他人にシェアして喜んでもらうこともたくさんあった

そしていつのまにかそんな若い頃の悩みや
その後の努力も忘れ
いつのまにか適度にオジサンとして本来の自分に正直な生き方に戻っていた
つもりだった

ある日…

ある人に、あなたはペテン師…、と言われた

そこに悪意は感じなかった
ジョークまじりの会話
でもオレは傷ついていた
かなりショックだった

すでに無意識になっていたオレの〈人を騙す技〉
オレが人の中を生きるために必死で磨き
人を何度も何度も喜ばせてきた技を
掘り起こされズタズタに否定されて
「あなた本当はどう生きたいの?」
そう聞かれたような気がした

確かにその人に悪意はなかった
でもそうオレは受け取っていた
…そう受け取りたかったんだ
なぜならその言葉はあまりにも的確だった!から

わたしもそう(ペテン師)だからよくわかる
巧妙に平静を装っていたオレの深層の変化を察知したのだろう
その人はそう付け加えた

しばらくしてペテン師という言葉を一人で味わってみた

他人をそう呼んだり
自分で自分をそう呼んだりするのとは全く違う
やっぱりオレは傷ついていた

しかし
と同時にワクワクしてる自分も発見した

なんかこの傷ついた感情を味わい尽くしたあとに
(本当にじゅうぶんに十分に味わい尽くさないといけないだろうけど)

「あなたはペテン師…」と人に言われたという事実から
今自分が探し求めている
「自分が本当に生きたいように生きるって?」に向かう
建設的な思考が生まれてきそうな気がするのだ

今年の夏オレが体験したとっても刺激的なできごとの一つだ

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ペテン師 かぐや姫
www.youtube.com/watch?v=5Kp7yY5P19U

マイブーム二十字要約
「他人にペテン師に見える自分を許したい」